僕たちはまた同じことを

石牟礼さんごめんなさい、僕たちはまた同じことを繰り返しています。それももっともっと大規模に。 2016年9月27日 100分de 名著「苦海浄土」全4回が終わった。このテキストをここに載せるべきではないのかもしれない。ただぼくにはこのテキストが「苦海浄土…

もっともっとお話し聞かせて下さい

10年に一度くらいの間隔で、ひょっこりソローさんが現れる。若い頃は、ふ~ん?だったのだけれど。10年くらい前に再会した時には、すごいわ!この人と思った。そして今朝、久しぶりにお会いして、もっともっとお話し聞かせて下さい、と思った。

木下杢太郎は、こんな人だったのだ

いつかひ孫ができたなら、杢太郎と名付けたい。 2017年9月20日 木下杢太郎というひと、あまりよく知らないのだけれど、ひょっとして好きな人になるのかもしれないと思ってきた。でもそれ以上に深く知ることはなかった。で、ようやく木下杢太郎についての本を…

ジェームス・ロックのフェルト帽はまだ

ビストロ・アリゴって、まだあるのだろうか?ジェームス・ロックのフェルト帽はまだ手に入るのだろうか。 2018年9月19日 夏休みに1/3ほどの蔵書を処分した。でも残ってしまったのが雑誌の山で、秋になっておもむろにそれらの処分を始めている。と言っても食…

これはいい

図鑑ってなかなか使いこなせないのだけれど、これはいい。 2014年9月19日 ずっと現場に提げて行く図鑑を探していた。きょう初めてこれをもって行った。とても重いのであるが、多いに助けてくれた。採取した葉っぱを帰り道、お茶とクリのケーキをいただきなが…

水じゃないのだそうだ、風なのだそうだ

このところまた世俗に悶々としている。「風」になりたい、それがだめならせめて「水」に! 2016年9月6日 昨日も暑かった、今朝も暑かった。でもお昼前になって、ようやく秋らしい風が吹いてきた。ようやくの風。水じゃないのだそうだ、風なのだそうだ。九鬼…

こういう世界がガラガラと

「そのうしろには海が有り山があり畑があり、当たり前の風景があった」こういう世界がガラガラと音を立てて崩れ去っていく。 2014年8月31日 石牟礼さんに少しだけ近づけた。ずっーと遠くで見ていた。ふつうの人だった。毎日の食卓をたいせつにして、おいしい…

君、弱い事を云ってはいけない

今日も弱いことばっかり言っている。久しぶりに『君、弱い事を云ってはいけない。僕も弱い男だが弱いなりに死ぬまでやるのである』を読んで、もう少しだけやってみようと思う。 2012年8月31日 最近、なぜか漱石さんを読んでいる。断片で時々出会う言葉がおな…

それはとっても淋しいことだなぁ

この4人の中では、金子光晴かなって読み始めたのだけれど、これまで名前は聞くけれどほとんど読む機会がなかった山之口獏にひどく惹かれたのだった。それにしても「精神の貴族」といえるような人が、少なくなるのは仕方がないにしても、それを目ざす人もまた…

つまり人生を信じる術を

ボナールについて書かれているものは少ない、でもこの本にはこんなことが書かれていた。「ぶらつく事は人生を信じること」だと。 「ボナールは、ぶらつく術を心得ている。つまり人生を信じる術を」戸惑う窓 堀江敏幸 p.77

あぁ、これが生活やなぁ。

岸さんの言葉はこつんと心の底に届く。あぁ、これが生活やなぁ。

そんな風に言う人いなかった

「幸福というものは、もっとむずかいしいことです」そんな風に言う人いなかった。そんなこと言う福田さんが好きになった。 2016年8月23日 福田恆存という人を読んでみた。名前は聞くけれど、ちょっと近づきがたい存在だなぁとこれまで縁がなかった、でも丸善…

鷲田さん、もっともっと教えてください

鷲田さんがいう老人というもの、「ひとを愛し、そして文を愛し・・・・」鷲田さん、もっともっと教えてください。 2017年8月23日 これはいい本だと思うから、鷲田さんはいい人だと思うから、夏の終わりの夕方ではあるし。ここで大事なのは、ひとこと「 ひと…

それでもボナールおじさんは悠然としている

よく見るとかなぶんがとまっていたんだ。マティス展で「ボナールとマティスの手紙」という本を見つけて、その訳者あとがきに「ボナールは一軍半」の扱いを受けてきたとあって、訳者と一緒に憤慨したのだけれど、ようやく一緒に憤慨できるひとに出会えてよか…

最高のおじさん

健一さんはここに何度も登場するけれど、何度読んでもいいなぁ。そろそろ僕が知り得た最高のおじさんと言い切ってもいいのではないだろうか。 2019年8月18日 「わが人生処方」というくらいだから、健一さんの人生訓のようなものだ。それでもその種の本にある…

人生なにがあるかわからない

5年前には、古本屋さんをやるなんて、思ってもいなかったのだなぁ。人生なにがあるかわからない。それにしてダイアン・キートンおしゃれだなぁ。 2018年8月17日 大掃除4日目、ますます混迷を深めるばかり、さながら古本屋、今日の掘り出し物はこれかな? 外…

一体いつになったら僕は

ようやく遂に今年は夏休みの暑中見舞い書きを失礼して、少しはのんびりできるかなと思ったら、今度はなんと古本屋さんのおやじさん業に忙殺されている。老後はのんびり静かに古書店主って思っていたのに。古本屋さんてそれはそれはそれは大変で、ちょっと手…

なんとなくしょぼっと静かで

この3つに共通のものはなんだろう? 「生活を愛する・Life as Art」ということかな。 2018年8月15日 本棚を整理しているといろんなことがわかってくる。結局僕が好きなのは、レイチェル・マクアダムスであり、クウネルであり、そして西村伊作だったんだなと…

やっぱり吉田健一がいいのだった

どうも仕事に着手する気にならないものだから、最近読んだ本をぱらぱらしていいたら、やっぱり吉田健一がいいのだった。 「木戸が泊まっているロンドンのホテルの部屋からはテームズ川が眺められた。ロンドンでの木戸の一日は窓から河岸の並木越しに川が流れ…

嵐は感じながら嵐の中を行っておる

やっぱり健一さんが好きだなぁ。「もっともっと落ち着いて行こうよ」って。 2019年7月14日 イギリスの片田舎の小さな書店をめぐる話、次から次に攻め立ててくる悪意と、それらに打ちひしがれる格調と勇気と夢と。 それなのに絶望的になるのではなく、爽やか…

神社と書いてモリと読ませた例は、万葉集にも

小池都知事、宗教法人明治神宮、日本スポーツ振興センター、伊藤忠商事、三井不動産の皆さん「落陽」読んでくださいね。 「神社には社殿よりも何よりも、まず樹林が必要なのよ。いえ、そう説明すると語弊があるわね。そもそも、神社なるものは樹林、森そのも…

だからビールを頼んだ

中原中也ってこんなに、良かったんだ、ビール飲みたい! 2015年7月3日 日本近代文学館に行った。こんなところがあるんだなぁ、素晴らしい。文学のチカラなんてと思っていたけれど、こんな時代だからこそ、文学のチカラ、文字のチカラなんだなぁと思った。そ…

素女さん元気にしてるかな?

誕生日週間・最終日。国立「にちにち」お供は「フランスの家族事情」浅野素女さん、30年ぶりの再読、ちっとも古くない。素女さん元気にしてるかな? 「モーツァルトでもピカソでもないとき、人が芸術家になれる唯一の方法は、その人の夢にできるだけ近い形の…

人生はいいものだなぁと

例によって吉田健一の文章は、何を言っているのかよくわからないのだけれど、それでも流れるようにあっちに行ったりこっちに来たりしていると、人生はいいものだなぁと思うのだった。

あぁこの人はいいに違いないと

帽子について語る人っていいに決まってる。 2016年6月13日 さっき届いたばかりでぱらぱらと眺めていたら、「帽子を忘れないように。まだまだ先は長いんだから。」なんて言うのがあって、あぁこの人はいいに違いないと思ったのだった。えっ、これのどこがいい…

庭仕事を放棄してしまって

「没道徳性」だの「技芸からの徹底した逸脱」だの、庭についてこんなふうに語ってくれた人がいただろうか。そうなんだよそうなんだよ、庭なんて禁欲的になっちゃいけないんだよ、技術におもねってはいけないんだよ。 2015年6月3日 「没道徳性」だの、「技芸…

ふんわりとした平静さを与えて愛すべき人生を生き

モンテーニュがいい、人生はキャベツ畑を耕やすようなものなんて! 2020年6月14日 どうも取り止めがなくて、何を言ってんだかと、でもとにかく読了はした。で、線を引いたところを読み返してみると、多々滋味豊かなのである。そうか、人生というのはとりとめ…

太郎ちゃんとよう子ちゃん

水村さんの小説、もっと読みたい。もっともっと書いてください。 2020年5月23日 久しぶりにすっかり小説の中にいた。昭和の初めからバブルの時代へとゆっくり過ぎていく時代、仲良くなってはいけなかった小学生の太郎ちゃんとよう子ちゃん、その二人を静かに…

恐らく、それがあの時代でした

「でも私は、こうも思うのです。たとえ愚かなことを口にしてしまったと嘆くような結果になったとしても、あの時ああ言っておけばよかったと悔いるよりは少しはましなのではないか、と。後悔することを恐れて口を閉ざしている人は、私の知る限り、不幸に見舞…

そうかただの事実なのだね

植物を偏愛する羽野くん。他人と深く関らず、植物園のような部屋が唯一息が抜ける場所。 「それに、人が一人なのも、さびしいのも当たり前のことだ。それを不幸と思わなければいいだけのことだと思う。幸福でも不幸でもない、ただの事実なのだから。」p.220 …