「話しあい」などではなくて、むしろ「黙りあい」だ

う〜ん、寺山修司、もっともっといろんなこと教えて欲しかった。

2018年8月10日
みんなが寺山修司、「いい、いい、」って言っている時は、変な人だなぁって思っていたけれど、今頃、寺山修司は、いいわぁって思ってる。遅かったけれど気がついてよかった。
現代人が失いかけているのは「話しあい」などではなくて、むしろ「黙りあい」だ 寺山修司
鷲田さんのことば
 やたらコミュニケーションの必要が説かれる時代だが、「黙りとおした」ことのない人に「語りつくせる」はずがないと、歌人・演劇家は言う。人は話し相手を見つけることが幸福への糸口だと勘違いしていると。言葉を呑(の)み込んだ相手の思いにあれこれと想像を巡らすより先にもう「返信」している、そんなネットの世界が出現するはるか前の発言である。『歴史の上のサーカス』から。(鷲田清一
折々のことば(2018年8月10日朝日新聞朝刊)より