とにかく鉛筆を握るんだと

  • 文化村のナディフでこの本と目があったとき、いいに違いないと思った。でも難しかった難渋した、で今日ようやく読了した。これまでドガにあまり惹かれることはなかった。でもこの本を読んでドガいいぞと思った。デッサンがすべてだ、とにかく鉛筆を握るんだと言う。この本にはドガのデッサンがたくさん入っている。画集でもなく評論でもなくとにかく贅沢な本なのだ。
    「鉛筆を手に持たずに物を見ることと、それをデッサンしながら見ることとの間には、絶大な違いがある」p.74
    「あらゆる分野において、真に優れた人間とは、あらかじめ定まったことなど何一つない、全てを構築しなければならず、全てを獲得しなければならないと、最も強く感じている者のことである」p.145