えっ、そんなこと言ってもいいの

  • 建築が荷物を背負いすぎているという堀部さん、同感です。

    2018年6月14日
    かつて建築が大好きだった時期がありました。でも少しづつ熱が冷めてって、近頃はあまり建築の本を読むことも少なくなっていました。でもこの本を本屋さんで見た時はひと目で気に入ってしまいました。まづ書名「建築を気持ちで考える」えっ、そんなこと言ってもいいのって思いました、今までそんな風に言う人はいなかったようが気がします。それでパラパラとページをめくっていましたら、堀部さんのスケッチや手描きの図面がまたよくて、夢とうつつの間のような、最近はコンピュータで描いたカチカチとした図面が主流ですから。堀部さんは建築を気持ちで考えて、手で描いて、そうしてからもう一度頭に戻してあげる、そんな順番で仕事をされているのだなと思いました。いつか堀部さんが設計した、せとうちクルーズ船 gantuで瀬戸内海の島々を旅したい、そんな夢もできました。
    「今、建築が人々のたくさんの希望や欲望を背負い、複雑な役割を担っています。それに伴い、建築が本来持っていた基本的な役割と佇まいが失われてきているように感じます。そんな状況が続くであろう中でも、私は建築が背負う重荷を少しづつ取り除いて、本来のシンプルな姿に戻してあげたいと思っています。」建築を気持ちで考える・堀部安嗣 p.291