あんなにアンアンやクロワッサンで活躍されていて人生楽しくてしようがないだろうなぁと思っていた、そして密かに憧れていた吉本さん、今はどうしておられるのだろうと手にとってみた。そうしたらある意味意外で、あんなに華やかだった吉本さんなのに今やすっかり堅実に年を追うごとに直面する様々な諸問題に地道に格闘されているのだった、でもそこは吉本さん、あくまでも人生を楽しむという姿勢を忘れずに、日々悪戦苦闘しつつもやはりチャーミングな人生を送っておられるのだった。この本をB&Bで見かけた時、おっと思ったのだけれど、年寄りどうしこれからもよろしくねと思ったのだった。
「人生って、生活って、小さな楽しみ、喜びが重なりあって、出来上がっているのだなぁと思う。大きな喜びが一つ二つあるよりも小さな楽しみがびっしりと繋がっている方が断然暮らしやすそうだ。ということから、これまでの私の人生、夢の多くは叶わなかったが小さな喜びは随所にあって、まぁ、全体的に見れば楽しかったな、とは思う。これからのことは正直いって見当もつかないが、あと10年か20年、せっかくだから（老後をではなく）老人をとことん楽しみ、味わい尽くそう、と考えている。」p.218 イン・マイ・ライフ 吉本由美
