写経はできいなけれど

昼寝をしたので元気になった。だから本棚から、えいやっと一冊取り出して書き写した。写経はできないけれど、本の書き写しは苦痛じゃない。
「ほら、本は花なんだよ。ふれてやれば言葉が浮游するだろ。かれらは逃げてゆくさ、もちろん。でもそれでいいんだよ。本の内容は手に入るものじゃない。手元に留めておけるものではないんだ。ただその風景を、その光を、その風だけを、よく覚えておけばそれでいい。夢は対抗のための退行。そして目覚めると部屋の乱雑さと狭苦しさは、まるで変わっていない。」本は読めないものだから心配するな 管啓次郎著 p.253

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