ただただそこに在るひと

この絵が好き。なぜだろう、ポートレイトってなぜか力が入ってしまうのだけれど、これは大好きだ。まさに魂のまなざしというタイトルがふさわしい。それに シャルフベック の展覧会があった芸大周辺の風景にぴたりと溶け込んでいるのも嬉しかった。きっと君を忘れない、なんてもうすっかり恋人のよう。

2015年7月24日
「ヘレン・シャルフベック 魂のまなざし」展に行ってきた。自画像を描き続けてきた人。「黒い背景の自画像」は飛び抜けていた。まっすぐ前を見て、あかい口紅と、まるいブローチと、すっとしたシャツがとてもおしゃれで。幼少期のけが、大きな失恋、不幸な人生だったかもしれない、でも絶望していない「 負けないわっ!」とも言っていない。ただただそこに在るひと。とても静かな世界。「快復期」もいい、おんなの子の目と小枝の新芽のすがすがしいこと!。7月26日まで、東京藝術大学大学美術館。

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