街と山どっちも好きな人はどうするんだ

そういえばこれまで、街と山どっちも好きということを書いてくれる人はいなかった。引き裂かれていた二つの世界をようやくつないでくれる人が現れた。若菜さんのスケッチがまたいいんだ。

2021年2月27日
ちらちらと目を通しつつ、通読するまでは至らなかったけれど、先日寝床で読んでいたらなんともいい気持ちになって、何十年ぶりかでとことこと山を歩いているような気分になった。今まで街と山のあいだの本はなかった。街と山どっちも好きな人はどうするんだと思ってた。若菜さんはそこのところを書いてくれた。若菜さんの文章はのんびり山の中を歩いているようだし、判型も装丁も紙質も落ち着いていて好感が持てる。帯にある「人生に、山があってよかった」って、まさに過不足なくこの本のことを語っている。

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