こんな父親でありたかった

三味線ソングライターの桃山晴衣さんはその父、鹿島大治のことをこんなふうに書いていました。パリを第二の故郷とみなす洋画家であるばかりか、百科全書的な学識を持ち、娘の学業は中学校までで中断させ、信念に基づいてフランス語と三味線を自ら伝授し、あまつさえそこにギリシャ語とラテン語を加えようとする父親。テンペストのプロスペローに喩えるにはあまりに幼児で、一家を困窮させるほどの無計画性と情熱が内包しているこの人物を、あなたは実に短い言葉で的確に表現しています。「空になったぶどう酒の瓶に、水を入れておくと、それを飲んで酔う父」p.166
「空になったぶどう酒の瓶に、水を入れておくと、それを飲んで酔う父」こんな父親でありたかった。

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