会場に居たのはほんの十数分だったけれど

この年になると会える時に会っておかないとと思う事が多い。安西さんはずっと好きな人であった。で、突然の訃報。展覧会のちらしを見て気になっていたけれど、とうとう最終日になってしまった。すこしだけ時間があったので銀座まで走った。会場に居たのはほんの十数分だったけれど、とりあえずお別れができた。安西さんはいわゆるイラストレーターではなかった。もちろんアーティストでも、職人でもなくて、単なるおっさんであった。単なるおっさんである事がなんともすてきことなのだという事を教えてくれた人だった。