いや、それは僕のしごとだ!

難解極まる「ウィトゲンシュタイン入門」を読了した。最後まで膝を打つような奇跡は起こらなかった。でも有名な言葉「語りえぬものには沈黙しなければならない」は今まですっと前を素通りするだけだったのだけれど、ようやく収まるべきところに収まったようだ、これはなんだかこころ強いことではある。そして、ウィトゲンシュタインは「思想の値段は、勇気の量で決まる」と言った。そうか勇気か、いま私にいちばんかけているもの、それは勇気だもの。僕に思想らしきものがあるとして、それは一文の価値もないものだということだ。この本を読んで、分かったことはそんなことだった。それにしてもウィトゲンシュタインは一時庭師をしていたと言う、どんな庭師だったのだろう、そこのところをだれか教えて欲しい。いや、それは僕のしごとだ!