とっても憧れた人だった

辻さんはもうとっくの昔に亡くなられた。もっともっと生きていて欲しかった。おじいさんになられた辻さんにお会いしたかった。とっても憧れた人だった。

2018年8月7日
この暑さに負けない本を探していたら、本棚から辻邦生さんの「美しい夏の行方」が出てきた。辻さんはちっとも変わっておられなかった。いつまでも端正で。文学者って僕たちの中でずっと変わらずにいる人たちなんだなと思った。こっちはどんどん年取って行っているのにちょっとずるい。それでも読んでいる間少しだけ昔のままでいるような心持ちになった。