やっぱり無理かなぁ

さあ、これからは冷徹なリアリストとして生きよう!と書いたとたん、やっぱり無理かなぁと思ってしまう。

2016年2月4日
映画「フランス組曲」を見た。すっかりバッハの「フランス組曲」を主題にしているだと思っていたのだけれどどうも様子が違う、なんだ違うんだと気がつきつつもピアノがたいせつな役割を果たすのだからと見に行ったのだけれど、見て数日経つのにいまだにうまくまとめられない。戦争と音楽と恋と、ちょっと欲張りすぎではないだろうか。ひとつひとつの主題だって大きすぎるのだから。もしこれがバッハの「フランス組曲」であったなら音楽を主軸にしたまとまりのいい映画になっていたのではなかったか。ひとつひとつが重すぎるからこそ、主題ではないフランスの田舎の柔らかな自然やヒロイン、ミッシェル・ウィリアムズの簡素ながら優美な衣装が深く印象に残った。それにしてもこの映画で群を抜いていたのは、クイーンズ・イングリッシュを操り冷徹で厳格な地主夫人クリスティン・スコット・トーマスだ。夢想することが好きなぼくだけれど、冷徹なリアリスト、スコット・トーマスから目を離せなかった。時代を生き抜くには冷徹なリアリズムこそ必要なのだとようやく学んだ映画であった。 
https://www.youtube.com/watch?v=I5DIPiXDSvc

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