若松英輔さんのこと

ずっと敷居が高そうだなぁと思っていた苦海浄土に誘ってくれたのが、若松英輔さんでした。

2016年9月27日
100分de 名著「苦海浄土」全4回が終わった。このテキストをここに載せるべきではないのかもしれない。ただぼくにはこのテキストが「苦海浄土」そのものと同じほど価値のあるものに思えた。 石牟礼さんの「苦海浄土」をもう一歩先に進めたと言っても言い過ぎではないと思った。著者の若松英輔さんが素晴らしい、司会進行の伊集院光さんも渾身の仕事したと思っている。ひとりで闘ってきた石牟礼さんのあとに続く人たちが生まれつつあるのだと思った。
「 私たちは必ずしもこの作品を読み通す必要はありません。「読めない」のはそこで立ち止まらなくてはならないからです。読書は旅です。むしろ、読み通すことのできない本に出会うことこそ、喜びなのではないかと私は思います。「読めない」というのは実に深遠な言葉との交わりであり、また豊穣な芸術の、あるいは人生の経験であることを忘れないで頂きたいと思います」

は「苦海浄土」と出会えたことのしあわせをこんな風に書いている。p.8