ずっとジル・クレマンってどんな人だろうって思ってた、だからこの映画が来るのをずっと待っていた。そうかこういう人だったんだ、静かで黙々と働く人だったんだ。実は「動いている庭」みすず書房、2015年に出てくる言葉は、詩みたいだったから哲学みたいだったから、詩人みたいな人かな哲学者みたいな人かなって思ってた。でもまさに彼こそ、そこにまだ「田舎」というニュアンスを残すpaysagisteそのもののような人だと思った。彼の生活は「晴耕雨読」そのもので、日本にはこんな言葉がありますよって教えてあげたら、とても喜んでくれるんじゃないかなと思った。
「動いている庭」を読んだ時、「没道徳性」だの、「技芸からの徹底した逸脱」だの、野原のことをこんな風に語った人はいるかって思った。「庭仕事を放棄して 地表に軽く触れるにとどめることだ」なんて、こんなこと今まで誰も言ってくれなかった。昨日ジル・クレマンの日々の生活ぶりを見て、その地に足のついた暮らしぶりに思わず、すみません、ごめんなさいと深く反省したのだった。
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