おうちのひと、お庭のひと

おうちだの、お庭だのと言い続けていた荷風さん。今こそあなたの時代です。

2012年3月4日
お庭文学というのが、あるだろうと、そんなのを探してきては読んでいるのだけれど、持田叙子さんの「荷風へ、ようこそ」は、従来荷風と言えば、散歩のひと、街歩きのひと、ばかりが喧伝されているが、実は、おうちのひと、お庭のひとではなかったかと言うようなこと書いていて、そうだそうだと強い味方を得たようで嬉しい。時代がだんだん勇ましく、凶暴になって行く時代において、おうちだの、お庭だのと言いつづけた荷風さん、モネの「ジヴェルニーの睡蓮」の装幀に喜んでおられるだろうなぁ。

きっといい風に「場所」は

今日も武蔵五日市。せっかくの日曜日なのにと、それでもぐるぐるぐるぐる回って、あぁでもないこうでもないと、こっちかなあっちかなと。でも「場所」というものは裏切らない。ていねいにていねい、なんどもなんども歩きながら考えていると、きっといい風に「場所」は開花してくれると思ってる。ザイフリボク,Amelanchier canadensisの果樹園を作ろうと思ってる。ところでさくらんぼの実る頃って、失恋の歌だったんだ。
https://www.youtube.com/watch?v=EqeSSpXWdug


この人が一番好きかもしれない

いろんな建築家がいるけど、アァルトも好きだけれど、今日改めて協同村のリート・フェルトの椅子を見てこの人が一番好きかもしれないと思った。自分の「好き」というものは普段はずっと隠れていて突然すがたを現すものなのかもしれない。モダンなのに冷たくなくて、ちっともお金もかからないのに贅沢で、座るとそのまま居眠りしそうでもある。
https://www.youtube.com/watch?v=HdQvufBcyFY

ところでこれ、なんという名前なんだろう?

図面を引くのに、昔はからす口やロットリングやドラフターや平行定規やCAD や。短い一生なのに、ずいぶんめまぐるしく変わったきたけれど、最後に到達するのがこれだったなんて思いもつかなかった。でもこれはこれまでの道具たちとは明らかに質を異にしていて、ここに到達できたことをとても嬉しく思う。現場に置くとなんとも凛々しい。ところでこれ、なんという名前なんだろう?いい名前をつけてあげたい。
https://www.youtube.com/watch?v=shd4u_eyztw