本職に力めているのだから不愉快のことなし

この十年ほど、ボランティアという世界にも身を置いて来た。でも最近とっても息苦しい。しごとが愉快だ。漱石さんの言う所の本職が楽しい。いつの間に逆転してしまったのだろう。「自分は本職に力めているのだから不愉快のことなし」そうだよそうなんだよ。

明治42年、七月十六日(金)
小説なかなか進まず。しかしこれが本職と思うと、いつまでかかっても構わない気がする。暑くても何でも自分は本職に力めているのだから不愉快のことなし。「岩波文庫漱石日記」p.93~p.94