アヴァンギャルドだった横尾さん

仕事場では、スーツとまでとは言わないけれど、せめてジャケットをとは思っている。

2021年3月28日
この本も読んだ時は、あっそうねと、あんまり印象に残らなかったのだけれど、本棚の奥で熟成したのか、さっき取り出してぱらぱらとしていたら、なるほどなぁと思った。いろいろいい所はあるけれど、僕が好きだったのは、年をとったらスーツを着て絵を描こうという所で、多分それは老年のヘッセがとってもおしゃれで格好良くて、そこからきているように思うのだけれど、年をとったならばこそおしゃれじゃなきゃいけないし「自分の作品に対してもまた、礼節を示さなければいけない」という所になるほどなぁと思った。そういえば、ジョルジョ・モランディもボナールもアトリエでもきちっとスーツを着ていて、だからあんなにいい仕事ができたんだ。
「スーツを着て絵を描こうというのは、アトリエがサンクチュアリ、聖域だからです。神社で神官が正装して、祭事を行うようなイメージ。聖域に対してそれなりのモラルを持たなくちゃいけない。身だしなみというけれど、自分の作品に対してもまた、礼節を示さなくちゃいけない。」
年をとるということは、礼節を大切にするということなのか。アヴァンギャルドだった横尾さん、そんなところまで来たんだ。

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