郵便病と揶揄しつつ

直したくない病「郵便病」
「手紙を愛する、というより必要とする人々は、文字に移された思考の痕跡を通じて、現実に拮抗する勇気を与えられるのだ。」

2015年4月28日
今日の言葉より
「 国際電話やファクスの時代を経て今や電子メールにやり取りが成り立つ世界になお船便や航空便を支持する者がいるとしたら、そのひとりに数えていいだろう杉本氏(杉本秀太郎)は、「パリ便り」と題された一文のなかで、異郷で手紙を待ちわび、また書き続けたくなる自身の心持ちを郵便病と揶揄しつつ、「心の渇きは、なまの言葉では癒されません」とさりげなく言い切る。手紙を愛する、というより必要とする人々は、文字に移された思考の痕跡を通じて、現実に拮抗する勇気を与えられるのだ。」本の音 堀江敏幸著より、言葉の宿り木「音沙汰 一の糸」杉本秀太郎
う〜ん、杉本さん、そんなことさりげなくでも言わないで下さい。