もうそんなものはとっくに過ぎてしまっているよと

今にも本が雪崩をうって崩れてきそうな松信堂さんには、下の方に庭についての本も眠っているらしくて、掘り起こしてもらったのだけれど、ぱらぱらとめくってみて大正や昭和の時代の初めの頃は今よりもっと豊かな庭の文化があったのだなぁと気がついた。これからこそ庭の時代だぞと思ってきたのだけれど、もうそんなものはとっくに過ぎてしまっているよと「庭園研究・庭の造り方」は言っているように思った。それにしても松信堂のおじさんはひとこと「庭」「バッハ」と言っただけで、この崩れそうな山の中から瞬時にお目当ての本を掘り出してくるのには驚いた。そういえば駒沢にSnow Shoveling という古本屋さんがあるけれど、こういうことだったのかとようやくその名前の謎が解けそうな気がする。