東京の街が見ればきっとおこるぞ

「小さなおうち」を読み終わった。
小説ってこんなに静かなんだ、こんなにたくさんのことを語るんだ、街のこと、家のこと、戦争のこと、海のこと、少年のこと、年をとると言うこと、品位と言うこと、チャーミングと言うこと。
読み始めたころ、これは街と家の小説だなんて書いたけれど、そんな小さな世界ではない、でもやはりちょっとこの小説の醸し出す空気とは異質だけれど、大空襲があったわけでもないのにいま、どうして街を家を次から次に壊し続けるんだ、昭和の初めの頃、モダンという言葉が手あかにまみれていなかった