物凄いこと言うなぁ、この大工さん

「経験は私個人のものであり、もはや私の人格の一部である。もし生まれ変わるなら、偉人などではなく、自分の経験を持ったまま、何度でも職人として生まれ変わりたいと思う」
全く異議がない!物凄いこと言うなぁ、この大工さん。

2018年4月5日
職人が書いた本というと、神がかりな名人が書いたものが多いように思う。でもなんでもそうなんだけれど普通の人のことが知りたい。そんなことを思っていたらこんな本が出た。職人が書いた本らしく装丁もさっぱりしていて気持ちがいい。それに職人というと僕たちは日本の伝統工芸の職人あるいはドイツやイギリスあたりのクラフトマンのことしか頭に浮かばない。でもこれはノルウェ−の大工さんが書いた本だ。ヨーローッパの普通の大工さんはどんなことを考えてどんな風に生活しているのだろうと読んでみた。ひたすら淡々と日々の段取りや作業の

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内容が書いてある。もうちょっと盛り上がればなぁと思ったけれど、ひたすら淡々とがまさに職人であり大工さんの世界なのだ。でも、読み始めて2/3くらいのところに書いてあった。
「私には自分の培った経験がある。他人から学ぶのは大切だが、経験は私個人のものであり、もはや私の人格の一部である。もし生まれ変わるなら、偉人などではなく、自分の経験を持ったまま、何度でも職人として生まれ変わりたいと思う。ただし、毎回新しい腰が欲しいものだ。」p.217
職人として生きることっていいよな、でも時々ぐらぐらする。もうちょっとなんか支えが欲しかった。「 経験は私個人のものであり、もはや私の人格の一部である。」いいなこれ、探していたのはこれだと思う。