ハーンさんが生きていたら

どうしてそんなにこの国が好きだったの?今のこの国であっても好きなの?僕はあまり好きじゃないけれどなぁ。ハーンさんが生きていたら、いろんなことが聞きたかった。この国が好きになれるよう。

2013年2月10日
武蔵五日市への車中、山田風太郎「人間臨終図巻1」を読了した。最も印象に残ったのはラフカディオ・ハーンだった。このところずっと気になる人であった。どうしてこんなにこの国を愛したのだろう。どうして松江だったのか。深く知っている人ではなかった。でもなんだか気になる人であった。で、やっぱり臨終図巻でもハーンにひかれた。なんと優しい、なんと穏やかな人だったんだろう。ラフカディオ・ハーン勉強しなきゃだ。
「私、新しい病気、得ました。・・・多分私、死にましょう。私、死にますとも、泣く、決していけません。・・・私死にましたの、知らせ、いりません。もし人が尋ねましたならば、はぁ、あれは先きごろ亡くなりました。それでよいです。あなた、子供とカルタして遊んでください。・・・寝てしばらくすると、もうハーンの息は絶えていた。その顔には苦痛の色はなく、微笑の影が残っていた。」