ゆる〜く円を描いて生きていくということ

川上弘美さんの「どこから行っても遠い町」を読んだ。都心から二十分ほどの商店街、小さな魚屋さん、 小料理屋と居酒屋の間くらいのお店、たこ焼き屋さん、魚屋さん、おかみさん、塾の先生、様々な店や人がひっそりと暮らす商店街、でもそのひっそりの向こうにはいろんな物語があって、それらが少しづつ物語られていって、それぞれの物語が少しづつ繋がって、大きな円を描いて、最後にまた魚屋さんに戻ってくる。そんな円を描く物語、どんとまっすぐに進んでいくのではなく、ゆる〜く円を描いて生きていくということの柔らかさ、静かさがいいなと思った。

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