年をとったから、さぁこれでもういいかって思うんじゃなくて

安倍首相の「桜を見る会」が問題になっている。その舞台となった新宿御苑を設計した福羽逸人やベルサイユ高等園芸学校ゆかりのジル・クレマンはどんなふうに思っているだろう?何やってんだか?と、ただにこにこして何も語りそうにもないけれど、でも今こそ聞きたい、福羽逸人が新宿御苑に込めた想いを。 

2017年11月27日 
このところ東京の公園や緑地についての本を読むことが多い。きっかけは進士五十八さんの「日比谷公園」を読んだことだ。それ以降、日比谷公園に強い愛着を持つようになった。今回読んだ樫原辰郎さんの「帝都公園物語」は日比谷公園明治神宮新宿御苑の3つの成り立ちについて書かれているのだけれど、特に興味を持ったのが新宿御苑であって 、その実現に尽力したこれまであまりよく知らなかった福羽逸人 という人がかっこいいのだった。この頃は、なぜか以前はあまり興味が持てなかったフランスの幾何学式庭園のことが気になるようになっている。そのきっかけを作ってくれたのがジル・クレマンという人で、そのジル・クレマンがベルサイユ高等園芸学校の先生で、その周辺の人たちがとても気になっている。この本を読んでわかったのであるが、新宿御苑はまさにこのベルサイユ高等園芸学校にかかわりのある人たちがたくさん設計に関わっていたことを知ったものだから、にわかに新宿御苑勉強しなきゃだ状態に陥っている。でも本当はこのベルサイユ高等園芸学校で勉強がしたいのだけれど、もうこの歳でパリ郊外に留学なんて無理だけれど、そんな向学心に火をつけてくれたがこの本はなのだ。年をとったから、さぁこれでもういいかって思うんじゃなくて、さぁこれからまたゼロから学びなおさなきゃだと思わせてくれたのがこの本だった。

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