もう一度牛を飼ってみたいなぁとも思う

牛を買わなくなって数年が経つ、とっても身軽になったとは思う、でもなんだか寂しい、実は生きている間にもう一度牛を飼ってみたいなぁとも思う、牛は牛乳を飲むためにだけ飼うんじゃないんだと、愛する者と一緒にいるのは大事なことなんだと思い始めている。 

2012年11月14日 
車が車検から戻ってきた。97年式のフィアット・パンダと言う。年々その費用が増え続けて、もう限界だとも思う。ドイツの環境派の人々が車を一台持つことは、朝の牛乳一杯を飲むために、牛を一頭飼うようなものだという話が好きだから、もう牛はいいかとも思う。古い家を壊さないでと思ったり、ずっとなじんできた建築が壊されるといったニュースにふれるたびに、なんということだとつよく憤慨するのだが、よく駐車場なので、ととととと、近づいてきた見知らぬ人に、ずっと乗り続けて下さいねなどと声をかけられると、なんとも複雑な気持ちになる。古い家に住む人の悩みって、こういうことだったんだ。それでもやっぱりまちは楽しくなきゃいけないから、しばらく牛を飼い続けようとも思う。