いっしょに生きたともだちとともに、ひとかたまりになって順々に

でも津野さんは友だちとひとかたまりになってわいわいいいながら順々に消えていくんだと言っている。

2015年11月11日
またお正月がやってくる。猛烈な早さで時間が飛んで行く、ということは矢のようになって年をとっていくということ、それにしてはちっとも心構えができていないということで、老人って何というような本を遅まきながら読みはじめた。まづは「百歳までの読書術」津野海太郎著。
「ここまでくれば、もはやどこにも逃げ道はない。そうと決まったことで、ふわふわと頼りなかった自分の人生の底に、思いがけずかたい岩盤が出現した。へぇ、齢をとるとはこういうことでもあったのかとおどろいた。ならば今後はこいつを頼りに死ぬまで生きて行くとしようか。」ふわふわとした人生にようやくケリがついたということか、最近少しばたばたしなくなってきたかなって思っていたらそういうことだったのだ。
「人はひとりで死ぬではない。おなじ時代をいっしょに生きたともだちとともに、ひとかたまりになって順々に、サッサと消えてゆくのだ。友だちは大切にしなければ。」人間は、ひとりで生まれてきて、ひとりで死んで行くのだと聞かされてきたし、そう思ってきた。でも津野さんは友だちとひとかたまりになってわいわいいいながら順々に消えていくんだと言っている。そうか長い付き合いのともだちとひとかたまりになっていけばいいんだ、そうすればちっとも淋しくなんかない。