昨年今年貫く棒の如きもの

なるほどなぁ、そんなことを虚子さんは言っていたなぁとまた日常に戻りつつあったのだけれど、突然浮世の荒波に洗われてしまって動揺していたのだけれど、あっそうそう「せっぱ詰らぬ人生、悠々たる人生」だったんだと、早速救われてしまった。

2012年7月15日
虚子さん、そんなことを考えておられたのですね。わたしたちも「自然(花鳥)と共にある人生、・・・・・ゆとりのある人生、せっぱ詰らぬ人生、悠々たる人生」の場所をつくることができればと、ずーっと考えてきたのです。お仲間ができたようでうれしいです。
「今日、小さな自我や主観を捨てて人間中心主義を超えて、より大きな造化につながろうとする虚子の生き方と世界観が、かえって新しい思想として受け入れられつつある。虚子は、俳句の使命は『自然(花鳥)と共にある人生、・・・・・ゆとりのある人生、せっぱ詰らぬ人生、悠々たる人生」を詠むことだとする。』
「自然随順」を通してむしろ主体的で「浮世の荒波に徒らに動揺されない」生き方が、この崩壊と不安の時代転換機にこそ、求められているのである。
昨年今年貫く棒の如きもの 虚子
「うたをよむ いま求められる虚子」岩岡中正より(2012年7月8日朝日新聞朝刊)