仏教はええもんでっせ

慌ただしく多摩に戻った。短い間にいろんなことがあった。ひどくこんがらがって、もう投げ出してしまおうと思っていたことも少しづつとけはじめ、みんなの笑顔が少しづつ増えていった。そんな事とやわらかな奈良のまちがいい具合にまじり合った。浄教寺のご住職の仏教はええもんでっせ、日本はええ国でっせというお話や、行灯に仕立てた境内の菊や、ならまちの小さな道具屋さんで出会った作品や元興寺のふわふわした萩や、露天の熱々のよもぎ餅や、すっとぼけて寝転んでいる鹿などなどがとてもよくて、まちはいろんなことを解決してくれるのだなぁと思った。