幸せな家だ

このお家にひかれるのは、どうしてなんだろうとずっと考えているのだが、答えが見いだせない。さっきのタチアオイの家とおんなじように、「家は草木より立派であってはならない」原則もありそうだけれど、平屋であるということもあるだろう。「家は空や雲をじゃましてはならない」という、もうひとつの不文律があるのかもしれない。どうも鎌倉には不文律が多そうだ。それでもみんな楽しく、というか不文律が多い故に楽しく暮らしていそうだ。何の不満もなさそうな幸せな家だ。