追いつめられると見えてくる風景

Yさんのおうちのお庭をつくっている。入院されているご主人が戻ってこられたら,車いすでお庭を散歩できるようにという奥さんの願いだ。ここ2~3年こういう仕事をいくつかいただいた。ユニバーサルデザインだの,バリアーフリーだのという言葉がよく使われた時期があったけれど最近あまり聞かなくなった。こう言う言葉ではとり逃すことが多いからだろう。概してとても深刻になりがちなこういう現場だけれど,穏やかで平和な時間が流れていることが多い。追いつめられると見えてくる風景というのは,複雑でも息苦しくともなく簡素で明るいものなんだろう。