きちんとした仕事

最近はいろんな仕事がやってくる,基本的には庭のことだから地面の相貌にかかわることなのだけれど,地面の相貌というのは,そこに生活する人々の生き死に,加齢や病気や相続やさまざまなことに関わることになってくる。庭などというものは,そんなことから一番遠い無邪気な世界だと思って来たけれど,どうも一番の原点をどうきり抜けるかで,概ねの界隈の風景が決まるようだ。面白いと言っては語弊があるけれど,風景というのは,そういうことなのだなぁと複雑怪奇な動きを見せるこの国の動きは動きとして,小さな設計事務所のまわりのさまざな日々の動きを見てそう思う。だから、せめてここらあたりだけでもきちんとした仕事をせねばと思うが、この間から身の回りをちらちらとする「凡庸な善」というものとも関わりがあるのかもしれない。