いよいよ「さぁ」と

多分そう言うことだろうと思いはじめて、もうずいぶん経つ、でもずっと離脱できないでいた。でも坂口さんはいよいよ「さぁ」と、いちばん説得力のあるカタチで言ってくれそうな人のような気がする。
システムに納得いかなければ自分の体を起点に新しい公共をつくればいい、と著者が原発事故後につくった「新政府」は、まず熊本市内にある築80年の一戸建てを「首相官邸」にし、東日本全域から避難してくる人たちのために宿泊費0円の避難所にした。実現したいことを態度で示し、そこを起点に交易すれば社会は拡張する・・・・。隅田川の路上生活者に学んだ著者のサバイバル&変革のすすめ。

2012年6月3日朝日新聞朝刊 読書欄 書評 坂口恭平著 「独立国家のつくりかた」より