ひとを元気にしてくれるところ

高知に行っていた、牧野さんのところ
『樹と言葉』展、これは行かなきゃというので、もう終わったしまうというので

園内をぽつぽつ歩いていると、植物園ってこういうことだったんだ、ちからが、おだやかなちからがあちこちに

ほとんどすべての草木に小さくも端正な樹名札がついている、そのことに圧倒された
すべての草木が私は何々ですと、丁寧に挨拶してくれている
きちんと名前を名乗ることの気持ちよさ、行儀の良さ、おおきさ

ワシントンDCのベトナム戦没者名が記された、ながいながい黒御影の記念碑の風景を思い出した
ひとりひとりの名前という重さ
抽象でない、具体ということ

雑木林に囲まれた流れの横にカフェテラスがあって、栗のお菓子とコーヒーを飲みながら
お店で買った、牧野さんが描いた絵はがきと、雑草の本を一冊と 牧野マークのゴム印を買って

こういうところがあるんだ、ひとを元気にしてくれるところ

またこよう、またくるから