ひと

「誰かを思う、そこに希望がある」なんていう物語を

この季節なかなかいい映画が来るから、毎年しあわせな気持ちになる。それで今年は?って思っていたら、来た来たフィンランドからアキ・カウリスマキがやって来た。もう引退すると言っていたじゃないか、でも戻って来てくれたのだよね。「誰かを思う、そこに…

われら万障くりあはせ

かつて荻窪あたりでは変な人がいっぱいいて、みんなで将棋をしたり、飲んだり、釣りをしたり、日々淡々と暮らしていた。暗い時代であったろうに、それでもとにかく精一杯楽しく暮らしていた。 逸題 きょうは中秋名月 初恋を偲ぶ夜 われら万障くりあはせ よし…

イーサンいいやつだなぁ

Before シリーズ、次はいつなんだろう。首を長くしてまっているのだけれど。 2013年12月14日久しぶりにイーサン・ホーク、ジュリー・デルピー、大好きなふたりの俳優をBSで見ているBefore sunrise、なんておしゃれな映画だろう、Before sunset 、そしてこん…

二度目の「こんにちわ」

昨日に引き続いて、今日もむかしの仲間と昼食、人生二度目の「こんにちわ」が大事と言った人がいる。若い頃に出会って、長い月日が過ぎて、いま老境に差し掛かってまた出会い直している。二度目の「こんにちわ」はどうしてこんなに豊かなのだろう?https://w…

でも楽しくも愉快な半日であった

午後から12月の都内の小さな旅。表参道で学生時代からの友達Sさんと昼食、ワインいっぱいですっかりいい気持ち。話題は尽きず原宿「おもはらの森」でコーヒー、やっぱり古くからのともだちはいいな。Sさんと別れて飯田橋へ、目当ては今いちばん僕の好きな本…

好きだなぁこういう人

Katerina Kolpakova いいなこの人、上手いとか下手とかそんなことどうでもよくて、とにかく弾いて弾いて無心に駆け抜けていく。髪をお団子に結んで、簡素な衣装も、好きだなぁこういう人。 https://www.youtube.com/watch?v=4_-A3oB7msg&list=RD4_-A3oB7msg&…

いくいく!ぜったい

突然、なつかしい友人から電話があった。来年の夏休みに北海道でみんなで遊ぼうという話だった。いくいく!ぜったいと葉書を書いた。

遅すぎるけれど出会えて良かった

神奈川県立文学館、井伏鱒二展に行ってきた。どうしてあの時代の人はあんなにおっとりゆったりしていたのだろう?ちっともお金持ちではなかったし、戦争もあったし、どうして?十数年前に庄野潤三さんに出会い、そしてその先生筋にあたるのが井伏さんなのだ…

君に捧げるラブ・ソング

https://www.youtube.com/watch?v=zPtasYhtboA

会いに行くから、きっと会いに行くから

映画「アアルト」を見た。最後の最後で涙が出そうになった。あんなに健やかな建築を残した人なのに、どうして?だから帰りに飲みたくなった。アアルトとハモニカ横丁、とっても不似合いだけど。生きている間に会っておかなくちゃいけない人だと思った。会い…

マーク・ロスコってそんな人だ

DIC川村記念美術館に行ってきた。ジョセフ・アルバース展が目的だったけれど、すっかりお目当てはマーク・ロスコに。マーク・ロスコ、とっても大きかった!とっても深かった!すっかりいい気持ちになって遅いお昼を頂いた。いつかまた来よう。どうにもこうに…

ホックニーさん、人生を愛そうと思います

ホックニーさんは言っていた。「人生を愛しなさい」「ありのままのあなたでいなさい」「心の底から愛せるものにいつか必ず巡り合うことができるでしょう」 ホックニーさん、人生を愛そうと思います。ありのままの僕でいようと思います。

いつのまにか口もとがほころんでいた

ホックニー展、大きな木々や春らんまんの花々きらめく水面、いつのまにか口もとがほころんでいた。これだけ混んでいるといつもなら、まっ、いいかとどんどん進んでいくのけれど、最後の一歩まで歩を早めることはなかった。

地域を愛するということは

北海道のお菓子屋さん六花亭が運営する六花の森には小さな美術館群とアートワークがさりげなく点在していている。ここに作品が集められている坂本直行という人は、北海道の山や森や植物を愛し、生涯絵を描き続けた人で、地域を愛するということはこういうこ…

高野さんは今でも

突然、逝ってしまわれた高野さんに会いに、音更字万年の小学校廃校跡の高野ランドスケープの事務所に行ってきた。高野さんは今でもランドスケープという仕事が大好きだから、大きな写真になって若い所員みんなのことを見守り続けておられた。

僕たちはまた同じことを

石牟礼さんごめんなさい、僕たちはまた同じことを繰り返しています。それももっともっと大規模に。 2016年9月27日 100分de 名著「苦海浄土」全4回が終わった。このテキストをここに載せるべきではないのかもしれない。ただぼくにはこのテキストが「苦海浄土…

もっともっとお話し聞かせて下さい

10年に一度くらいの間隔で、ひょっこりソローさんが現れる。若い頃は、ふ~ん?だったのだけれど。10年くらい前に再会した時には、すごいわ!この人と思った。そして今朝、久しぶりにお会いして、もっともっとお話し聞かせて下さい、と思った。

アルヴァ・アアルトだけは

「日常を美しく生きるという、普遍的な視点と制作」 もう遠くまで旅をする元気はないのだけれど、アルヴァ・アアルトだけは見ておきたい。

木下杢太郎は、こんな人だったのだ

いつかひ孫ができたなら、杢太郎と名付けたい。 2017年9月20日 木下杢太郎というひと、あまりよく知らないのだけれど、ひょっとして好きな人になるのかもしれないと思ってきた。でもそれ以上に深く知ることはなかった。で、ようやく木下杢太郎についての本を…

いつまでも渋い渋いおじいちゃんのような

赤瀬川原平さんのニラハウスの前を久しぶりに通った。かつては面白くはあるけれどどうなんだろう?という感想を持ったけれど、四半世紀を経て屋根のニラは既にないけれど、なかなかいいなと思った。赤瀬川さんは家についても「老人力」を見ておられていたの…

水じゃないのだそうだ、風なのだそうだ

このところまた世俗に悶々としている。「風」になりたい、それがだめならせめて「水」に! 2016年9月6日 昨日も暑かった、今朝も暑かった。でもお昼前になって、ようやく秋らしい風が吹いてきた。ようやくの風。水じゃないのだそうだ、風なのだそうだ。九鬼…

その時僕はきっと

国立までmさんの個展に行ってきた。偶然oさんも来ていてびっくり。そうなんだよね、展覧会って、昔の友人が再結集する場所なんだよね。mさんとも話した、お葬式にみんなに集まってもらっても嬉しくないよね。それより、あいつはこんなこと想っていたり、書い…

こういう世界がガラガラと

「そのうしろには海が有り山があり畑があり、当たり前の風景があった」こういう世界がガラガラと音を立てて崩れ去っていく。 2014年8月31日 石牟礼さんに少しだけ近づけた。ずっーと遠くで見ていた。ふつうの人だった。毎日の食卓をたいせつにして、おいしい…

君、弱い事を云ってはいけない

今日も弱いことばっかり言っている。久しぶりに『君、弱い事を云ってはいけない。僕も弱い男だが弱いなりに死ぬまでやるのである』を読んで、もう少しだけやってみようと思う。 2012年8月31日 最近、なぜか漱石さんを読んでいる。断片で時々出会う言葉がおな…

「これだけは僕のもの」というような

もうすっかりこういう風景を見なくなってしまった。なんていうか「これだけは僕のもの」というような。 2014年8月30日 お茶の水に来ると、ついついここまで来てしまうのだけれど、「吉阪さん、凄いなぁ」と壁を見ただけで唸ってしまう。「まちはテクスチャー…

じゃあ誰になればいいんだろう?

ウディ・アレンもスキャンダルで失墜してしまったようだし、だからもう東京のウディ・アレンになるんだなんて言えはしない、じゃあ誰になればいいんだろう? 2014年8月30日 30代の頃、東京のウディ・アレンになるんだと、ちっちゃな声で思っていたけれど、あ…

それはとっても淋しいことだなぁ

この4人の中では、金子光晴かなって読み始めたのだけれど、これまで名前は聞くけれどほとんど読む機会がなかった山之口獏にひどく惹かれたのだった。それにしても「精神の貴族」といえるような人が、少なくなるのは仕方がないにしても、それを目ざす人もまた…

つまり人生を信じる術を

ボナールについて書かれているものは少ない、でもこの本にはこんなことが書かれていた。「ぶらつく事は人生を信じること」だと。 「ボナールは、ぶらつく術を心得ている。つまり人生を信じる術を」戸惑う窓 堀江敏幸 p.77

あぁ、これが生活やなぁ。

岸さんの言葉はこつんと心の底に届く。あぁ、これが生活やなぁ。

そんな風に言う人いなかった

「幸福というものは、もっとむずかいしいことです」そんな風に言う人いなかった。そんなこと言う福田さんが好きになった。 2016年8月23日 福田恆存という人を読んでみた。名前は聞くけれど、ちょっと近づきがたい存在だなぁとこれまで縁がなかった、でも丸善…